2024年10月31日に大分県別府市で「居住支援九州サミット」が開催され、光栄なことに登壇する機会をいただいた。この機会で私は、【「居住支援」からさらに一歩踏み込んだ「居住継続支援」について】というテーマで話をすることとした。私たちがこの領域で積み重ねてきた中で感じた課題感を、ご来場される皆様に共有したかったからだ。
この領域ではこれまで、「居住支援」という言葉が全面的に推し進められてきた。つまり、「住まいを確保することに困難を抱えている方」の「住まいの確保」を支援するという入居時の支援や環境構築に重きが置かれていたのである。そのため重きが置かれていたポイントとしては、「空き家を困っている方に貸しましょう」という施策や、「身寄りがない人でも家賃債務保証が受けられるようにして大家さんを安心させましょう」といったものが主なものであった。
ただ、単に「住まいの確保に困っている方」を「空き家」に当てはめれば良いだけであれば、公営住宅や民間の賃貸など、空き家はたくさんあるからそもそも困ることはないはずである。ではなぜ「住まいを確保することに困難を抱えている方」は「住まいを確保する」ことができないのか。それは、「住み続けられない何かしらの問題があるから」ではないだろうか。

上図は実際に私が発表に活用したスライドの1ページであるが、困っている方がレッドゾーンにいるとした場合、住まいを確保することさえできれば、一時的であれとりあえずブルーゾーンには移行される。ただ、先に述べた「住み続けられない何かしらの問題」が解消されていない限り、また同様の問題が原因となり「住まいを失う」ことになる。そのため、下記に示した通り、「暮らし続けることができないという結果を招いてしまっている課題を正確に把握・分析して必要な支援をチームで実行する」ことが極めて重要になるのである。

つみきの家では、この考え方に基づいて「居住継続支援」に力を入れており、豊富な実績を有するまでに至った。こうした積み重ねが、今回のように誰かの役に立ち、その誰かが、またどこかにいる「困っている人」の力になる。そうした良い連鎖のきっかけとなるのであれば、「この上なく嬉しいことだなぁ」と、しみじみ思う。


